著名人対談


vol.23

社員の働きがいを生む
“人づくり”普遍の法則

森本尚孝(三和建設株式会社 代表取締役社長 /一級建築士)
1971年京都生まれ。大阪大学工学部建築工学科卒業、同大学院修了。大手ゼネコン勤務を経て、2001年、「サントリー山崎蒸溜所」をはじめ大手企業の建物・工場等を60年以上にわたり建設してきた三和建設株式会社に入社。2008年、4代目社長に就任。長年にわたり培ってきた豊富な実績を生かし、「単なる建設」を越えた、「顧客の真の要望とメリットを最優先した価値提案」にこだわり続ける。Great Place to Work® Institute Japan が実施する2016年版「日本における働きがいのある会社」ランキングにて2年連続でランクインする。著書に『「使える建物」を建てるための3つの秘訣』(カナリア書房)。
森本尚孝氏 × 青木仁志 アチーブメントクラブニュース vol.142より

1971年京都生まれ。大阪大学工学部建築工学科卒業、同大学院修了。大手ゼネコン勤務を経て、2001年、「サントリー山崎蒸溜所」をはじめ大手企業の建物・工場等を60年以上にわたり建設してきた三和建設株式会社に入社。2008年、4代目社長に就任。長年にわたり培ってきた豊富な実績を生かし、「単なる建設」を越えた、「顧客の真の要望とメリットを最優先した価値提案」にこだわり続ける。Great Place to Work® Institute Japan が実施する2016年版「日本における働きがいのある会社」ランキングにて2年連続でランクインする。著書に『「使える建物」を建てるための3つの秘訣』(カナリア書房)。

組織のベクトルを 一つにする 『理念ブック』

青木チームワークを醸成する役割を日報に付加し、提案公募制度の目的は自己重要感を得る仕組みということですね。チームワークというのはお互いが力を合わせて、全体勝利・全体達成に向かうことだと思います。目に見えるものだけでなく、目に見えない働く人のモチベーション・やりがいという視点で、部下の話をよく聞く、そして正当な評価をすることが重要になってくるでしょう。そうしたチーム作りには、会社のバイブルとも言うべき『コーポレートスタンダード』を理念体系として示すことで大きな意義がありそうですね。

森本尚孝 森本おっしゃる通りです。小冊子『コーポレートスタンダード』は、青木社長のご厚意を得て、ネーミングも含め御社の取り組みをそっくり真似させていただきました。経営理念・ミッション・ビジョン、そして行動指針や各部署の方針、具体的な計画などが示されていますが、「コーポレートスタンダードには、会社の方針が明文化されている」と安心感があるというのは非常に大きいと思います。例えば、新卒採用にて学生から「御社はどういう方針ですか?どういう強みがありますか?」と質問を受けた際には、これまでは担当者がそれぞれ思いつくままに答えていました。それが、コーポレートスタンダードに書いてある共通の言葉で「ここが強みです」「これが弊社の大切にする価値観です」と自信を持って言える、またそう言える自分に自信を持てるという効果は非常に大きいと感じますね。

青木やはりそのためには、経営者が腑に落として納得した理念・ビジョンを出す必要があるでしょう。「経営者の理念への確信の度合い」が社員の会社への確信と誇り、もっと言えば「働きがい」へと繋がっていくと思います。

森本おっしゃる通りです。あとは、何か新しい施策を行うときにも、多くの社員が「できない」といった否定的解釈ではなく肯定的に解釈できるようになってきたことも大きいと思います。幹部が『頂点への道』講座を受けたことで意識が変わった部分も大きいと感じますが、弊社の理念が明確に示せているという部分もあるかもしれません。経営者が判断するときに、「これは理念から来る判断だ」と迷いがなければ、「なぜこの施策は必要なのか」を経営者が信念をもって伝えられますから、それが結果として、社員の“確信”に変わっていきます。そのためには、「なぜ社員は何度言っても分からないのか」ではなく、「社員が分かるまで経営者が価値や意義を繰り返し、繰り返し伝えていく」という考えの転換が必要かもしれません。

経営者にとって社員とはいかなる存在か

青木経営者の考えが、理念の浸透や社員の自信など、総合的な「働きがい」を決めていきます。ここまでいろんな施策をお伺いしてきましたが、その土台にあるのは、「社員はどういう存在なのか」という経営者の思いが重要になってくると思いますが、森本社長はどうお考えでしょうか。

森本家族と言う観点もあると思いますが、私は共通の目的を実現するため、思いを一つにする“同志”だと考えています。

青木世の中には、口では「社員を大切にする」と、うまいことを言いつつも「社員はコスト」だと見ている経営者もまだまだ多い現状です。私も社員は“同志”だと常々主張していますが、言い換えれば、社員は「あなたが成功させたい人で、その人の成功があなたの成功となる人」である、『パワーパートナー』だとも言えます。この意識を持つことが、働きがいを自然と高める仕組みに繋がり、さらには企業の大きな業績に繋がるという認識をもつことは、これからの中小企業経営者が持つべき重要なポイントだと思います。

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