青木琢磨さんのお話は非常に明快なうえ、パッションを感じるんですよね。その分野をよく知らない者でも惹きこまれます。目指す気持ちが、人々の心を打つのでしょうね。
佐藤ありがとうございます。ただ、インターハイに出場できたのも、レーシングスクールに入学できたのも、両親の支えはもちろん、自転車部の顧問になってくれた高校の先生をはじめとする、色々な人に支えられたからだと思っています。だから、感謝の気持ちは常に持っています。そして、感謝に報いるためにも、ベストを尽くして、限界を突破していく。そう考えてきました。
青木今、さり気なくおっしゃったことが、成功の本質ですね。支えてくださった、用いてくださった方々への感謝を忘れず、感謝を原動力として最善を尽くす。それは、周囲の人がその人を本当に支援したくなるような目に見えない力になります。ここまでこられたことを、ある人は運がよかったとか、実力だと言うと思うんです。でも、琢磨さんは感謝だと言う。私は、感謝がチャンスを引き寄せるんだと思いますね。感謝の気持ちを携えているからこそ、チャンス、つまり、飛躍の時が与えられ、未来への道が拓かれる。特にモータースポーツは、エンジニア、スポンサーと多くの方々のサポートがものすごく重要な競技です。多くの人の支えによって走っていると考えられることが、世界を舞台に活躍できる理由なんだと感じました。
佐藤そうですね。夢を描き続け、そして挑戦することが重要であることは変わりませんが、青木さんがお話しくださったとおり、感謝の気持ちはとても大事なんだと思っています。たくさんの方々に支えられていることの自覚ですね。レース一点に力を注ぐことができるのも、支えがあってのことですし、その支えがないと自分としてもがんばれません。自分ひとりの力は、あまりにも微力です。
青木人は、完璧完全にはなりえないし、なる必要もないと思います。しかし、その領域においてトップを目指す崇高さ、そのために挑戦をやめない「ノーアタック、ノーチャンス」の精神、そして、自分を支えてくれる人々に対する感謝の心は、周りの人間の心を打ちますね。そうやって周囲を巻き込み、力を借り、高みを目指していく姿勢そのものが、「トップに立つ者が持つ絶対条件」と言えるでしょうね。社員や顧客、取引先と、多くの人々のサポートを得て進んでいく経営者の姿と琢磨さんの姿がかぶります。琢磨さん、最後に、読者へのメッセージをお願いできますか。
佐藤人生において、確かに不可能なことってあるかもしれない。ただ、できなかったということは、結果論で不可能だっただけであって、やったことによって絶対に何かを得て、次の扉につながっているんだと思います。目指したことによって、次の道が必ず拓けているんです。だから、不可能に思えることでも、夢があるなら、やっぱり諦めないで、「ノーアタック、ノーチャンス」の精神で挑戦し続けていただきたいです。僕もまさに目指している真最中。苦しみ、もがきながらも、これからも前進していきます。
青木海を越え、チャレンジしている琢磨さんの姿に、私たちはいつも勇気をいただいています。これからもがんばってください。本日はありがとうございました。
佐藤ありがとうございました。
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