第3回・前編 「苦難を乗り越えて、結果的に会社が強くなっていった」

様々な業界で活躍するトップリーダーの方をゲストにお招きし、どのようにトップにまで上り詰めたのかを、リアルな体験をもとに成功の技術を熱く語りつくすラジオ番組、青木仁志のトップリーダーと語る「成功の技術」。第3回放送には、株式会社ビジョンの代表取締役社長兼CEOの佐野健一さんが登場。佐野さんは、世界200以上の国と地域で使える「グローバルWiFi」を考案した凄腕の起業家です。放送の後半では、コロナの影響を受けた際に勇気をもらった言葉、決断力はどのように身についたのか伺いました。

新幹線の車窓から富士山を見て「ここでやろう!」と決めた

徳島アナ
青木さんと佐野さんは、どういったご縁でお知り合いになったのでしょうか。

青木

弊社の受講生の紹介で知り合いまして、研修を受講していただいてから約8年のお付き合いになります。お金を賭けない・徹夜しない・タバコを吸わない、という健康麻雀の仲間でもあります。

佐野氏

そうですね。

徳島アナ

佐野さんは24歳のときに静岡で起業されました。ご出身は鹿児島ですが、なぜ静岡で起業されたのでしょうか。

佐野氏

静岡とは縁もゆかりもなかったのですが、たまたま新幹線の新富士駅に停まったときに、富士山が「ドン」と目に飛び込んできたのです。もともと起業するタイミングを探していたこともあるのですが、車窓から富士山を見て、「ここでやろう!」と決めて、そのまま駅を降り、駅前の不動産屋に飛び込み、仮契約して会社を始めました

徳島アナ

もうすでに決断力、行動力が違いますね。

青木

もともと起業しようと考えていた訳ですが、まさに日本一の富士山が一つのトリガーになったのですね。

徳島アナ

そこから順風満帆に会社は進んでいったのですか。

佐野氏

最初は順調に立ち上がりました。国際電話サービスを行っていたのですが、きっかけとなったのは、たまたま参加した社会人サッカーチームでした。それまで仕事一本でやってきたので、好きだったサッカーの時間を取りたいと思い、社会人チームを探していました。ところが、探して行ったチームは全員がブラジル人だったのです。

徳島アナ

それはレベルが高そうですね。

佐野氏

はい。ただ、これはチャンスだと思いチームに入れてもらいました。そこで彼らと仲良くなり、国際電話料金が高いことを聞き、それを安くするサービスがあることを知りました。これを事業として思いつき、南米の人に特化したスペイン語とポルトガル語のコールセンターを作りました。そして、日本に住んでいる約30万人の方にアクションするという仕組みを作りました。

徳島アナ

意外な出会いがきっかけになるものですね。

青木

なかには同じ状況、つまりブラジル人が電話をかけているのを見て費用がかかっているという事実を見ても、何も感じない人もいます。でも、ここにビジネスチャンスがあると気づける佐野さんのアンテナの高さ、感性のよさを感じます。まさに、典型的な創業型の経営者です。

逆境が来ても「これでまた強くなるな」と思うように

徳島アナ

最初は順調に立ち上がったと仰ってしましたが、その後に何かあった訳ですよね。

佐野氏

はい。最初の壁はマーケットの変化への順応でした。売上は年々増えていったのですが、このまま行くんじゃないかという期待感と、何か落とし穴があるんじゃないかという不安感がありました。他人からはいつも自信があるように見えると言われるのですが、実はいつも不安に思っているタイプなんです。

青木

それは意外でした。しかし、経営するうえでリスクマネジメントというのはとても重要な要素です。

佐野氏

仰るとおりです。私たちが国際電話サービスを始めた1995年ごろは、インターネットが普及し始めるタイミングでした。メールサービスが始まったときに、「これはいずれ国際電話ではなく、文字によるやり取りをする時代になるな」と強く感じました。

青木

たしかに今では、世界中どこにいても無料で通信できるサービスが普及しています。

佐野氏

はい。長くは事業が続かないと感じ、いまの弊社の根幹サービスである情報通信サービスを立ち上げることにしました。しかし、最初は資金もエネルギーも人も足りない状況でした。私も2年間くらいは営業をしていて、ずっと外に出ずっぱりで、少しずつ基礎を作っていきました。弊社は内部の変化で業績が落ち込むことはないのですが、外部の変化で影響を受けたことが3回くらいありました。ただ、結果的には苦難を乗り越えたから、会社が強くなっていったと感じています。今回のコロナでも、社内から「これでまた強くなるな」という声があがっていました

青木

いまのお話のなかに、二つのポイントがあると思いました。一つは、逆境を好物にする、バネに変える力があるということです。もう一つは、ものの考え方がネガティブでないことです。なぜそれができるのかというと、佐野さんが日ごろから最悪の事態をシュミレーションしているからです。それと、『ビジョン』という会社の最大の強みは「文化」だと感じました。それは佐野さんが現場型の経営者で、社員一人ひとりをミニ経営者に育てているということです。松下幸之助さんは「社員稼業」という言葉を使われましたが、自主自立型人材を営業によって育てているのです。何せ自らが伝説のトップセールスマンですからね。だから、外からの圧力に対して、中からの力で押し返す強さが会社の中に育まれている訳です。

 

後編・「私たちでなくてはいけないことは、とことんやる」はこちら▶

佐野 健一(さの けんいち)
株式会社ビジョン代表取締役社長兼CEO
鹿児島県出身。1990年、通信会社に入社しトップ営業マンになる。1995年に株式会社ビジョンを設立。2012年より海外用モバイルWi-Fiルーターレンタルサービス「グローバルWiFi」を200以上の国と地域に提供。2015年12月東証マザーズ上場、2016年12月東証一部へ市場変更。

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