第7回・前編 「経営者の方など、人と関わる仕事が好きだったので、会計や税務のビジネスは天職だと感じた」

様々な業界で活躍するトップリーダーの方をゲストにお招きし、どのようにトップにまで上り詰めたのかを、リアルな体験をもとに成功の技術を熱く語りつくすラジオ番組、青木仁志のトップリーダーと語る「成功の技術」。第7回放送には、南青山アドバイザリーグループCEOの仙石実さんが登場。仙石さんは、公認会計士や税理士など、様々な資格を保有し、プロフェッショナルとして活躍されている方です。青木も「お医者さんでたとえれば循環器系の専門医であり、経営者にとって守護神のような会計のプロ」と語ります。放送の前半では、独立のきっかけや、お金に対する考え方を伺いました。

独立直後は、毎月の給料が振り込まれないことに恐怖心があった

徳島アナ

仙石さんがどういった経歴でいまに至るのか教えていただけますでしょうか。

仙石氏

父親が経営者で、小さいころから経営を教えてもらっていました。自分もいつかは経営をしたいと思うようになり、なかでも経営の根幹である会計や税理に興味を持ち、大学で資格を取得しました。実は仙石家のルーツが戦国大名の仙石秀久で、家紋も永楽通宝というお金の家紋なのです。なので、昔から何かしらお金と縁があったと思っています。

徳島アナ

経営者を目指すなかで、会計や税務で経営する決断に至った理由は何なのでしょうか。

仙石氏

会計や税務のお仕事はいろんな経営者の方と知り合うことができるビジネスです。人と関わる仕事が好きだったので天職だと感じ、独立しました。

徳島アナ

何でも独立した直後は毎月お給料が振り込まれていないことに恐怖心があったと伺いました。

仙石氏

はい。前職の会計事務所では毎月25日に給料が振り込まれてきていましたが、独立すると給料が一切振り込まれなくなるのです。それが恐ろしくて、初めのころは眠れない夜が続きました

青木

なるほど。振り込みではなく、『振る込み』の世界ですからね。

仙石氏

仰るとおりです。未だに不安になることがあるのですが、そのようなときは経営者の方の顔を思い浮かべるようにしています。私たちはお客様を支えているのですが、お客様にも支えられているという感覚で常にお仕事をしています。

徳島アナ

青木さんは「独立が不安です」と仰る方には、普段どのような言葉をかけられるのですか。

青木

社長の経験をして、社長になった人はいないですし、親の経験をして、親になった人もいません。なので、最初はやってみないと分からないということです。まずは勇気を持って踏み出すことが大切だと思います。

お金というのは女性と一緒で追うと逃げてしまう

徳島アナ

先祖の家紋であったり、お仕事もお金にまつわるものだったりしますが、お金とはズバリどんなものなのでしょうか。

仙石氏

お金は「価値」だと思っています。例えば、1万円があったときに、私たちが1万円だと信じるから価値がある訳で、見方によってはただの紙切れともなります。なので、信じるという部分がお金の本質だと思います。以前は物々交換から始まり、いまでは紙幣へと変わりましたが、価値というのがお金の大事な要素だと思います。

青木

私も同感です。そして、お金は何かを成し遂げるための道具でしかないということです。決して道具に支配されてはいけません。なので、お金を使う人間であっても、お金に使われる・支配される人間であってはいけません。よりよく人生を生きるための道具と考えることです。大切なのは、価値とは人々の必要に応じて決まるものだということです。だから、お金を追うのではなく、価値を作り出せる人間や会社をつくることが重要なのです。

仙石氏

「儲ける」という字は信じる者と書くように、信じてくれる方が増えれば増えるほど、お金は集まってきます。なので、目に見えない信頼の資産が、個人にとっても会社にとっても大事だと考えていますし、価値に対して給料であったり、会社の売上が決まってくるのだと思っています。

青木

私も36年経営をしてきて、「利益は目的ではなく結果である。満足を売り、喜びを売り、幸福を売る」と主張してきました。そしていまも、目の前の方の喜びを想像することが事業繁栄の秘訣だと信じています。やはり、損得で考える人は、小金は手に入れても大金は手に入れられません。仙石さんはいかがでしょうか。たくさんの経営者を見られてきたと思いますが。

仙石氏

実務のなかでもそう思うことが多々あります。ショーペンハウアーの「幸福について」という著書のなかで、「富は海水のようなもの」と書かれています。つまり、飲めば飲むほど喉が渇くように、富もそうだということです。私もそのような経営者の方を多く見てきました。お金というものは女性と一緒で追うと逃げちゃうんです。

青木

魅力のある存在になることが大切だということですね。魅力=価値の創造という非常にいいお話だと感じました。

 

後半・「常にありたい姿を思い描き行動していくことで、弱い自分に打ち勝っていける」はこちら▶

仙石 実(せんごく みのる)
南青山アドバイザリーグループCEO
埼玉県出身。2002年、監査法人に入所し、東証一部上場企業等の各種法定監査業務に従事。2013年に南青山FAS株式会社、南青山税理士法人を中心に構成される南青山アドバイザリーグループを設立。上場・非上場を問わず多数の取引先の会計税務支援のみならず、IPO、M&A、事業承継のコンサルティング業務において1000件以上の実績を有する。

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