伸びる社員と伸び悩む社員の違い

日頃、ご受講生から御礼のメッセージをもらいます。これは大変喜ばしいことです。実は、御礼のメッセージをくださる方には共通点があります。それは、公開講座で私が伝えている情報、もしくはプログラムに詰め込んだ情報を‶実行して″「こんな成果が出ました。ありがとうございました」というメッセージを送ってくれることです。

ここで大事なポイントは、同じ情報を得ても、実行する人と実行しない人がいるということです。実行しない原因の1つには、メタ認知が低いことが挙げられます。メタ認知とは、認知心理学の用語ですが「自分が行っている言動を客観的に理解し、言動をコントロールしようとする脳の働きのこと」です。

このメタ認知が低いと、他者評価よりも、自己評価の方が高くなります。つまり「自分はできている」という前提に立ってしまうので、助言に聞く耳を持たず、実行に繋がらず、成長をしません。これは長年、能力開発スペシャリストとして多くの人を見てきて分かったことです。メタ認知が高く優秀な人は、改善能力が高いです。若い時はいくら失敗しても良いですし、どんどんチャレンジすれば良いでしょう。ただし、同じ失敗を繰り返さないことが大切です。

メタ認知を高めるための方法はいくつかありますが、その1つを紹介します。自分の理想とする人物像から考えて、20項目ほどの設問をつくります。それをアンケート用紙にして、会社や組織内で無記名で答えてもらい、集めることです。

設問の例をあげるなら、

・私は、もっと人の力を引き出すことが出来ると思いますか
・私は、周囲の人へ肯定的な影響力を発揮していますか
・私は、時々不機嫌な顔をしているときがありますか
・私は、素直さがあると思いますか
・私は、実行力がありますか

などが考えられます。

素直で向上心があり、自分を客観視出来ている人は、人の助言を素直に受け取り、改善することができるので、どんどん成長し、結果を出します。メタ認知を高めるためのこのアイディアを実践してみてください。部下を育成する立場の人は、育成に取り入れることをおすすめします。

 

28年間にわたり、経営者や各分野のプロフェッショナルに伝えてきた「目標達成の技術」を30分の動画に凝縮しました。
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