正しさを手放す部下育成

昨日まで3日間、経営者を主な対象としたアチーブメントテクノロジーPrimeオンライン特別講座の講師を務めました。経営者教育・指導者教育は私の生きがいです。ご参加いただいた方々に心から感謝します。今日は、講座内でお伝えした社員・メンバー育成の考え方について、少し触れてみたいと思います。

私は若くして社会に出ました。最初は履歴書もいらない溶接工見習いからキャリアをスタートさせ、様々な職を経験した後に、フルコミッションセールスの世界に飛び込み、トップセールスマンになりました。自分が何も持っていなかったところから、トップセールスマンになった経験から「こうすれば結果が出る」という正しさを持っていました。自分の中に結論があったので、メンバーに対しても、正しさを押し付け「やるかやらないかのどっちかだ。やらないやつはやる気がない、結果を出したくないのだ」と思っていたわけです。もちろんそれで伸びる人間もいますが、ドロップアウトしていく人間も多かったのが事実です。部下は私に対して恐れの感情を持っていたでしょう。ドロップアウトした人の中には、私のマネジメントスタイルが気に入らないということを言い訳に使って辞めていった人もいました。

当時の私は、自分の正しさを押し付けるやり方しか知りませんでした。それが最善だったのです。私は、部下を指導するために寮まで作りました。その名も「入魂寮」です。雑巾がけに始まり、セールスだけではなく、人間力を磨くために徹底的に指導していました。一切の言い訳を許さない環境を作っていました。やらせるやらされるの関係、つまり勝ち負けの関係ですね。そんな状態ですから、部下は達成をしたとしても喜びはありません。やらされたという感情が部下の心の中にあると、結果が出たとしても不満だけが残ってしまいます。人は自分の決断に従う存在です。やらされている感覚があっては、長続きしませんし、上司と部下の関係性は良くなりません。

選択理論心理学を学ぶと、人は自分の内側からの動機付けによって行動するということを理解できるようになります。決して、外からの刺激を与えることでは、他人を行動させることはできません。アチーブメントでは選択理論に基づいて社員の育成を行うので、皆モチベーションが高く、成長を求めて各々が主体性を発揮してくれています。早朝の営業トレーニングも一切の強制はなく、社員が自ら求めて、参加してくれています。

人間関係が良く、かつ高い成果が出ている組織が理想です。どちらか一方だけになっている組織は多く見受けられます。選択理論心理学を土台にしたマネジメントを学び、実践することで、成果と人間関係が両立した強い組織をつくれるようになるでしょう。成果が縦軸、人間関係が横軸だとしたら、右斜め45度に成功があります。共に成功の人生を歩みましょう。

28年間にわたり、経営者や各分野のプロフェッショナルに伝えてきた「目標達成の技術」を30分の動画に凝縮しました。
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