組織の繁栄をつくり出すトップの考え方

今日は経営者を対象とした、アチーブメントテクノロジーコース特別講座(Prime)5期オンラインの3日目です。限定50開催と決めた特別講座も早いもので、10%が終えようとしています。

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私自身、アチーブメントを33年経営し、5,000名を超える経営者にメッセージをしてきて感じていることは、誰が組織のトップに立つかによって、まったく別の組織になるということです。私も後継者育成に力を入れていきますが、誰を後継者にするのかは慎重に決める必要があります。判断を誤ると、今まで積み上げてきたものがすべて崩壊する恐れすらあります。

組織のトップが変わったことによって、会社の状態が180°ひっくり返った前例として、京セラの名誉会長である稲盛和夫氏が日本航空の会長に就任し、再建を成功させたことは有名な話です。日本航空が倒産の危機に瀕していたところから、再建に成功した際に働いていたのは同じ社員です。けれども、組織のトップが稲盛さんに変わるだけで、組織文化が変わり、パフォーマンスが著しく向上したわけです。

これはオーケストラの世界でも同じことが言えるようです。以前、イタリアからある有名な指揮者をお招きし、食事をしたことがあります。そのときに、同じ楽団で同じタクトを振っているにもかかわらず、指揮者が代わるとオーケストラのパフォーマンスが変わるのは、どこに違いがあるのかをお聞きしました。その指揮者は『それは、コミュニケーションにあるんじゃないか。コミュニケーションが上手い指揮者と上手くない指揮者では、全体のパフォーマンスを引き出すところに差ができてくる』とお答えになりました。

会社経営にも、相通じるものがあると思います。よい経営者というのは、一人ひとりの中に内在する可能性や、一人ひとりの天から与えられた資質を引き出す力を持っています。これは名経営者になれるかどうかの分かれ目だと私は考えています。

アチーブメントも従業員200名を超える企業体になりましたが、実の家族のように一人ひとりが自己実現できるように支援しています。ただし私は甘い経営者ではないので、ときには本人の成長を期待して厳しいことも伝えます。社員がフィードバックを受け止めてくれるのは『社長は自分のことを信頼してくれている。そして社長は絶対自分を裏切らない。自分には成長の余地がある、チャレンジをして失敗をすることもあるし、挫折をすることもあるけれども、絶対、社長は自分の将来や自分の可能性を信じてくれているという』という前提を持ってくれているからだと思います。これは短期的に育まれたものではなく、私が日々、裏表なく一貫して社員を想っていることを伝えてきた結果、築かれた関係性です。絆といえるレベルまで強いものになっていると思います。

トップが社員に対して物心両面の豊かな人生を手に入れられるサポートをしようという考え方を持っていると、トップの想いに管理職が影響を受け、その管理職も当然のことながら、同じ想いを持ってメンバー育成をしてくれます。これは繁栄する組織に共通することです。究極はどれだけ社員を愛せているかです。何があろうとも、社員のすべてを受け入れ、自己実現を支援できるだけの自分の器を拡張することです。

今日も一日、受講している経営者のために、そしてその先にいる家族、社員、さらにその先にいる社員の家族など縁ある人を幸せに導くために、全力でメッセージをしてきます。

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